きらきら星に魅せられて
「紗夜〜!」

.....!?

ロビーに戻ると、急に誰かに抱きつかれた。

「な、奈穂!?」

「ひどいよ.....。全然話してくれなかったくせに彼氏なんて作っちゃうとか」

「か、彼氏.....!?」

今更彼氏という言葉に赤面してしまう.....。

「紗夜が照れてるんだけど!可愛いー!ほら、彼氏さん、仕方ないからあげるよこの子」

「へ?」

何が起きているのか理解するより先に私は惺くんの腕の中にいた。

「ひゃ.....!?」

「紗夜。おかえり」

耳元で囁かれ、更に赤面してしまう。

「うわぁムカつくわ。このバカップル。惺、紗夜を返して」

「もう離さないって約束したから無理。な?紗夜」

「う、うん」

「.....泣くわよ私」

「ああ!星羅ちゃん泣かないで!」

スルッと惺くんの腕を抜け出し、星羅ちゃんの元へ。

「お、俺星羅に負けた」

「いい気味よ」

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