きらきら星に魅せられて
「.....確かにおかしいわ。紗夜が.....死んでしまう」

「バカなこと言ってるんじゃない!ただの偶然だろ」

「お父さん.....っ。お父さんだって見たんだからわかるだろ?あれが何ヶ月も続いてるんだから.....」

「だからってお前を捨てるわけにはいかないんだよ!」

「.....お父さん」

「みんなで一緒にいたいんだよ.....!」

お父さんもお母さんも泣き出してしまった。

俺だって泣きたい。

でも今泣いたら.....。

「俺、紗夜を守りたい。あと10年経てば家族みんなで一緒にいられるなら.....。俺は出ていく」

「出ていくってどこに行くんだ」

「あの人に相談してみる」

「.....とりあえず私が電話するだけでもしてみる」

「.....」

お父さんは何も言わなかった。


「.....あの。はい?.....わかりました」

「慎哉、自分で話しなさい」

「.....もしもし」

[もう“呪い”は表れてるの?]

「はい」

[.....それで?あなたはどうしたいの?]

「俺は紗夜を守りたい」

[1番の方法はまず国籍を変え、名前を変え、別人として過ごすこと。でも日本で暮らしていてもいいわ。それに私の家で暮らせばいい。お母さんとお父さんにもすぐに会える距離にあるから]

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