きらきら星に魅せられて
「.....ほんとですか!?そうさせてもらいたいです」

本当に家族と離れることになると思ってたからそれならそうしようと決めた。

「わかったわ。明日、××で待ち合わせよ」

そのあと、両親に話すと渋々ながら了承してくれた。

それから俺は紗夜に恐怖を植え付け、家を出た。

別人として暮らし、影で紗夜を守る。

紗夜が気付かないように。

そして紗夜が始めたピアノを俺もはじめた。

それが紗夜の才能だと気づいたから。

同じことをやっていた方が守れるんじゃないかとあの女の人.....美沙さんに言われたから。


そんなある日のことだった。

その日もトラックに轢かれそうになった紗夜を助けようとしたんだ。

でも.....間に合わなかった。

紗夜の大好きな先生は.....。


俺は内心喜んでいた。

これで紗夜の背負うべき見返りがほとんどなくなるはずだと。

だから俺はやってしまった。

わざとトラックの前に立ち、紗夜に“ひとごろし”と。

きっとあれで紗夜の見返りはかなり軽減された。

紗夜に大きな傷を負わせてしまったが。

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