きらきら星に魅せられて
湧き上がる拍手とカーテンコール。

幸せを噛み締めながら、指揮者やコンサートマスターと握手をした。


「.....今回は負けたわ」

「3年間のブランクなんて微塵も感じさせないね」

「そっか。紗夜って3年間も弾いてなかったのにこんなに弾けるんだ.....」

「才能ね」

「いや、紗夜は誰よりも努力したんだと思う」

―――才能は努力するからこそ開花するものだから。


「サヤ.....。よくがんばった」

「君と堀田郁花の目は節穴じゃなかったな」

「当たり前だろ」

「優勝は森本紗夜とカイル・ケネディの一騎打ちになりそうだ」

「.....そうだな」

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