きらきら星に魅せられて
「1番から5番のかたは舞台袖に移動してください」

しばらくしてスタッフの人が呼びに来た。

私の出番は12番。

「紗夜。私、行ってくるわね」

「がんばってね、星羅ちゃん」

たとえ敵でも毎回これは欠かさずやっていた私たち。

結構友情は深かったんじゃないかな。

お互い初めてできた友達だったから。


「あ、2番が終わったな。俺行くわ」

「うん、がんばってね、惺くん」


「4番真城星羅さん。曲目.....」

「7番野山惺さん。曲目.....」

モニター越しのさすがとしか言い様がない2人の演奏。

明らかに他とは違う。

目をつぶっていても2人の演奏が始まったら一瞬でわかると思う。

でも.....当然私も負ける気はなかった。

戻ってきていた星羅ちゃんやすれ違った惺くんに励ましの言葉をもらいながら舞台袖に移動する。

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