きらきら星に魅せられて
「あ、終わったみたいだよ」

しばらく喋っているとあっという間に終わってしまった演奏。

3人で控え室を出て、自分たちの家族や先生の元へ向かうために人でごったがえすロビーを抜ける。

「じゃあまた結果発表のステージの上で会いましょう。もちろん1位、2位、3位としてよ」

「わかってる。じゃあね」

「また後でな」

そう言って3人それぞれ別の方向に向かおうとしていたときだった。

「みなさん、演奏を終えての感想、一言お願いします」

私たちに寄ってきた記者たち。

今回は大きなコンクールだったこともあり久しぶりに報じられるらしかった。

さっさと逃げておけばよかったと後悔しても遅い。

仕方なく質問に答えていく私たち。

やっとそれが終わり、近くで顔を隠しつつチラチラと覗いていた先生の所に行くことが出来た。

< 39 / 240 >

この作品をシェア

pagetop