きらきら星に魅せられて
疲れているときの帰り道は少しきつい。

家は会場から離れていて電車やバスを乗り継がないといけなかったから。

電車に揺られながら少し寝そうになってしまった。

｢お疲れのようね、紗夜｣

｢.....疲れました｣

｢がんばったものね。もう少しで着くから我慢して｣

｢はい.....｣

目的の駅に着くと、そこから家まで歩く。

｢信号、青だけどもうすぐ赤になっちゃうわね。次まで待ちましょうか｣

｢大丈夫じゃないですか？急げば間に合いますよ｣

とにかく早く家に帰りたかった私。

変わりそうだった信号を急いで渡ろうと横断歩道へ飛び出してしまった。

.....迫り来る大きな影にも気づかずに。

｢紗夜っ！危ないっっ.....！｣

｢え？｣

先生の声で何事かと後ろを振り向こうとした時だった。

ドンッと体に衝撃を感じ、少し遠くへ飛ばされた。

誰かに突き飛ばされたようだった。

一瞬のことで何が起きたのかわからないまま、さっきの衝撃で起き上がれず、そのまま地面に横たわっていた。

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