きらきら星に魅せられて
「大丈夫ですか!聞こえますか!」

「誰か、救急車を!」

しかし周りの切羽詰まった声で我に返り、気づいた。

この人たちが慌てている理由は私ではないと。

必死に動かない体を起こし、周りを確認する。

近くには前が少しへこんだ大きなトラック、そしてその前にできた血の海と固く目を閉じ地面に横たわる

.....先生。



私を庇ってトラックに撥ねられた先生は.....

あれから1度も目を覚まさない。

いわゆる植物状態のままずっと病室で眠っている。

死ななかったことが唯一の幸運だったと言われた。

でも.....

先生は私が殺したも同然だ。

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