きらきら星に魅せられて
「へぇ〜。ピアノに誘われたとかロマンチック!しかも無愛想王子にもそんな一面があったなんてね」

「放課後はなんか落ち着けるんだってさ」


「それで野山惺はなんの曲弾いてたの?」

「きらきら星変奏曲」

「あの人ならもっと難しい曲弾きそうなのに」

「森本紗夜を.....探してるんだって」

自分で言いながら、おかしく感じた。

「あぁ、森本紗夜はきらきら星変奏曲が得意だったわね」

「私も紗夜ちゃんのきらきら星変奏曲大好き!あの曲聴いてファンになったんだよね。それでお父さんに見せたらお父さんもハマっちゃって。ピアノ持ってなかった紗夜ちゃんにグランドピアノを送ってあげたんだ」

「え.....?グランドピアノを送った.....?」

「そう!匿名でね」

まさかこんな近くに探していた人がいたなんて.....。

いつか奈穂のお父様にもお礼言いたいな.....。


< 74 / 240 >

この作品をシェア

pagetop