きらきら星に魅せられて
「紗夜.....。お前はどんだけ心配かければ気が済むんだよ.....っ」

「ごめんなさい.....」


「今までどこにいたんだ?何があった?」

すごい剣幕で詰め寄ってくる惺くん。

もう覚悟を決めよう。

「.....実は」

そして私は惺くんに全てを話した。

「.....こんな.....最低な人殺しがまだ生きてるんだよ?.....笑えちゃうよね。しかもピアノまで弾こうとしちゃったなんて.....。どうしよう。私、先生より先にあの世にでも行こうかな。こんな人間生きてる価値ないよね」

今までのことを惺くんに話しているうちに、ついにそんな考えに至った。

なんで気づかなかったんだろう。

最初からそうしていればよかったのに。

さぁ、そこから飛び降りよう。

そうすれば何もかも解決する.....。

私は.....

笑顔だった。

やっとやるべきことを見つけた気がしていた。

気味の悪い笑顔を浮かべながら、ベランダに近づいていく私。

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