きらきら星に魅せられて
もう前を向くって決めたから。

「わかった。私、行くよ。惺くんは来なくていいよ?」

「行く」

なぜか絶対行くと言って聞かない惺くんと共に電車を乗り継ぎ、先生の元へ。


「あの.....!面会をお願いしたいのですが」

「どなたとの面会をご希望ですか?」

「堀田郁花さんです」

「.....お名前お伺いしてもよろしいでしょうか?」

「森本.....紗夜.....です」

「わかりました。特別棟3階307号室になります」

この病院の人は事情を知っているらしい。

名前を言っただけで全てを察してくれていたようだった。


「ふぅ.....」

「行けるか?」

「.....うん」

気持ちを落ち着かせ、恐る恐る病室のドアをノックした。

「はぁーい。どうしました?」

中から誰かの声が聞こえた。

看護師さんかな.....?

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