きらきら星に魅せられて
｢姉さんはあなたのことをよく私に話してくれていたわ｣

｢え.....？｣

｢とっても素直で可愛くて、何があっても決して意志を曲げない強い子だと。私の1番の自慢の生徒。あの子なら私が叶えられなかった夢を叶えてくれるだろうとも言っていたわ。きっとショパンコンクールのことね｣

｢ショパンコンクール.....｣


―――私だってあの約束を忘れたわけじゃない。


｢まだ目指しているの？｣

｢もうピアノをやめてしまいました｣

｢.....どうして？｣

｢私を先生と出会わせたピアノが憎くてたまらないから｣

｢でもお前はピアノを弾きたがってる｣

今まで黙っていた惺くんの一撃で何も言えなくなってしまった私。

｢紗夜は先生がいないことをピアノを弾くことで思い出すのが嫌なんじゃないのか？｣

ハッとして顔をあげた。

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