Until the sun appears 〜 暗い世界で 〜

私がフードを被ってるせいか、この路地裏の暗さのせいか、相手の顔は全く見えない。

「…最近よくここに来るやつだろ?」

心臓が嫌な音を立てる。

"最近よくここに来るやつ"は間違いなく私の事。

でも返事はしない。

めんどくさい事になりそうだから。

「聞いてんのかてめぇ。」

肩に相手の手が触れる。

今だと思い、そいつの手首を掴んで、
もう片方の手で拳を握りしめる。

相手の頬を狙って握りしめた拳を振り下ろした時だった。


ガシッ。



拳をガードされた。
< 4 / 17 >

この作品をシェア

pagetop