Until the sun appears 〜 暗い世界で 〜
私がフードを被ってるせいか、この路地裏の暗さのせいか、相手の顔は全く見えない。
「…最近よくここに来るやつだろ?」
心臓が嫌な音を立てる。
"最近よくここに来るやつ"は間違いなく私の事。
でも返事はしない。
めんどくさい事になりそうだから。
「聞いてんのかてめぇ。」
肩に相手の手が触れる。
今だと思い、そいつの手首を掴んで、
もう片方の手で拳を握りしめる。
相手の頬を狙って握りしめた拳を振り下ろした時だった。
ガシッ。
拳をガードされた。