鬼の目にも慕情

へとへとになるまで体を動かしたおかげで、昨日の夜はいつ寝たのかも覚えてないほどあっという間に夢の中。

だけど、目が覚めたら体が動かなかった。どこもかしこも筋肉痛。休日だっていうのに、冗談じゃないっての。
しかも、朝から甘いものが食べたくなった新人同士の買い出しじゃんけんに負けたせいで、こんな追加の修行のような真似をさせられてる。

コンビニを後にして、また来た道を帰る。
この痛みは、筋肉が成長しているからこその痛みなんだ。
効いてるぞ!成長してるぞ!

「あー、いってー…」

早くもギブアップ。力尽きた。
そのままコンクリートの道の上に倒れこむ。俺には筋トレの才能はないな。一刻も早くこの痛みが引いて欲しい。
継続してトレーニングなんて想像しただけでゾッとする。それなら思いっきり殴られた方がマシだ。
だから俺は、ここで休ませてもらう。
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