鬼の目にも慕情

今日も仕事でかなり神経を使った。スキャンダルを起して辞職をした国会議員の身辺警護。当時は大きな騒ぎになっただけあり、今でも狙われる心配があるらしい。
まあ、大きな問題なく警備は解除され、無事に対象は今日の仕事を終えた。

こういう仕事終わりは、いつまでたっても神経が尖りっぱなしなんだよな。
まただ。
何気ない足音に注意を向けてしまう。
後ろを歩いてたのはなんてことない、ただのサラリーマン。
20代男性。黒縁の眼鏡、髪は短めで綺麗にセットされている。この見た目だと営業職ってところか。
って、そんな観察する必要ないんだけどな。一種の職業病みたいなものか。

こんなんで帰ったら、また眉間に皺が寄ってると言われかねないな。
家では見せないようにしないと…。
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