鬼の目にも慕情
「八城さん!柿原隊長とは、いつ結婚されたんですか?
どういうところを好きになったんですか?
なんてプロポーズされたんですか?」
「おぉ、質問攻めだな」
その微笑み、妙に怖いな。
でも、ここで聞いておかないと二度と聞けないかもしれないじゃないですか。
俺は聞きますよ、聞いてやる所存です!

「この前半年が経ったところですよ。
結婚生活にようやく慣れてきたところでしょうか」
「新婚じゃないですか!」
「はい」
結婚して半年って、一番盛り上がってる時期じゃん!
朝からキスとかしちゃうくらいラブラブな時期だろ。
ツライ任務が終わって、家に帰ったら八城さんが待っててくれるのか。
まじか…。

「小澤、大丈夫か?」
半年前っていったら、俺らの研修と言う名の地獄の訓練が始まる頃じゃねーか。全然浮かれてるようには見えなかったな。
柿原隊長、新婚なのに朝からあんな鬼の訓練がやってたのか。
怒鳴り散らしてたもんな。
よくもできたもんだよな。人の心はないのか。
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