鬼の目にも慕情
「ここにいるのはわかってるんだよ!早く出て来い!
今すぐこの扉を開けてもいいんだぞ。居留守使う気なら…。
お前の不祥事を女の子たちにばらすぞ!」
なんて、こんなこと言ったって出てくるような男には見えないけどな。やらかしてきたことなんて、この男の周りにいる女性はすべて知ってそうだし。
「うわっ」
急に勢いよく扉が開いた。
ようやく出てきた対象の男。

「なんだよ、うっせーな。不祥事?適当なこと言ってんじゃねーよ」
すっげー、怒ってるじゃん。まだ手を挙げてこないだけマシって感じだな。
だったら、今がチャンス。
出てきた男の襟元をぐっと掴み、そのまま部屋から引きずり出す。多少手荒だけどこれくらい我慢してもらわないと気が収まらない。
ははっ、こちとら無駄に毎日しごかれてるわけじゃないんだよ!
男1人捻りあげるくらい朝飯前だ。
「なにー、どうしたの…?きゃっ」
あわあわあわあわ。
中から出てきたのは薄着の女性。ってか、ほぼ全裸。身に付けてる布の面積の少なさったらない。
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