コーヒーのお味はいかが?
「もしかして笑里の好きな人、医者なの?」


ふと、こないだ笑里と一緒にいた、藤島が浮かぶ。


「・・・藤島?」

「ち、違うし!アイツは一方的に、自分の想いを押し付けて来てるだけ」


一方的って、藤島可哀想。


「悪い人じゃなさそうだけどね」

「藤島は、良い奴だよ。けど、タイプじゃない」

「あぁ~、確かに」


笑里って、無駄に理想が高いんだよね。

そのくせに、ロクでもない男に引っ掛かってた。


「でも藤島みたいな男が、笑里を幸せにしてくれるのかもよ?」


好きな人の前で見栄をはったり、繕ってばかりいる笑里にはちょうどいい気がする。

無理せず、素で言いたいことも言える相手の方が・・・

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