コーヒーのお味はいかが?
「辞めたくなるくらい、嫌なこととか大変なことが色々あったと思うけど、勿体ないよ。せっかく勉強して看護師になって、それからも努力して、頑張ってきたんだから」

「早乙女さん」

「お世辞で言ってるんじゃないよ?ただ結可ちゃん自身が、自分のことを否定しちゃダメよ。ね?」


早乙女さんの言葉に、目頭が熱くなる。

誰かに認めて欲しかったわけでも、周りを否定したかったわけでもない。

矛盾だらけな気持ちに、受け止められなかった。

自問自答ばかり繰り返す日々に、心が限界だった。


「あたし、看護師から逃げました」

「今の結可ちゃんは、逃げたんじゃなく、遠回りしてるだけよ。働いてる結可ちゃんを見て思ったんだけど、看護師が嫌になったわけじゃないんでしょ?」


前に、理緒にも同じことを聞かれた。

あの時は自分の気持ちがわからなくて、曖昧に誤魔化した。

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