コーヒーのお味はいかが?
この2人が並んで歩いていたら、それは目立つだろうなぁ。

美男美女で、お似合いな2人だっただろう。


「お前、余計なことをペラペラと。そういうとこ、全然変わんねぇよな。麗奈」


湊の口から他の女の名が出たことに、チクリと胸が痛む。


「麗奈さん。ここ、お任せしますね。あたし、空いた席の片付けして来ます」


そう言うと、あたしは逃げるようにその場を後にした。

お互いにいい年だし、過去に付き合った人が居ても、極普通なことだ。

だから過去に嫉妬するのは、無意味なことだって理解してる。

でも、同じように扱われたくない。

他の女の子に、あたしと同じように接しないで欲しい。

これを、世間一般的に独占欲って言うのかなぁ。

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