氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
――ガキの頃から夢中でやってる
どこか照れ臭そうにはにかんだアイツの横顔は少年みたいにキラキラしていて。
目が離せなくて。
こんなにも、ドキドキさせられる。
「言うの忘れてた」
わたしのとなりから携帯を覗き込んでくる、アイツ。
「な、なに?」
近いんですけど。
「位置情報をオンにしておかないと見られない」
「りょーかい!」
インストール完了、と。
「ダウンロードしやがった」
「いけない?」
「いや」
当麻氷河は
アイスホッケーのことになると、笑うし。
「いいと思うよ」
めちゃくちゃ喋るし。
こころなしか、口調やわらかくなるし。
……優しくなる。
「それと。全部英語だから」
「うん……?」
「ある意味。纐纈さんには拷問かも」