氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
◇
「見つけた」
昼休み。
「どこにいるかと思ったら。ここにいたんだ」
教室にいないから探し回った結果、当麻氷河を図書室にて発見。
アイツはイヤホンをして机に向かっていた。
同じテーブルには誰も座っておらず、なんなら図書室そのものがガラガラだ。
「どうも」
当麻氷河の向かいの席の椅子を引いて座るも、気付かれず。
「ちょっと」
無視するな。
それとも、大音量で音楽かけてて聞こえてない?
相変わらず感じの悪いヤツめ。
「当麻くん」
となりに移動してテキストを閉じてやる。
「わたしが会いに来たのにスルーするな」
ついでにシャーペンも取り上げてやった。
そこで、ようやく顔を上げた、当麻氷河。