氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。

　カノジョできたら絶対、

『わたしとアイスホッケーどっちが大切なの？』

　ってヤキモチ妬かれるパターン。

　それか、

　スポーツ脳すぎて付き合ってられなくなるやつ。

　わたしはね、当麻氷河。

　あんたが心から羨ましい。

　そこまで夢中になれるものを手に入れられて、本当にすごい。

　スポーツが好きでも、ひとつのことにだけ、まっすぐになれるってまた違うと思うから。

　もちろん両立できてる人は、それはそれで尊敬に値するけど。

　あんたの一途さにとても惹かれてるんだ。

「じゃあテープ買いに行くときは付き添う！」
「通販で済ませる」
「……そうなんだ」
「言えよ」
「え？」
「言いたいことあるなら」

　無理無理。

　そんなハードな毎日を送ってるあんたに、

『遊園地とか水族館とか行こうよ！』

　――なんて言えるわけないし。

「いきなり明日って言われても急に休めないけど。空けておくことならできる」