氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
当麻氷河が、わたしを好き――?
「ほんとに?」
どういう"すき"?
「お前。嫌いなやつとキスできんの?」
「……っ、そんなわけないでしょ! あんたとが初めてなの……に」
――――!!
「あ……いや」
経験が乏しいこと、自白してしまった。
もうやだ。
「い、急がなきゃ遅刻つけられるかも」
鞄置いてきたからセーフだと思うけど。
「俺が初めて?」
当麻氷河が、足を止める。
「悪い?」
井上をからかってたのに、実はファーストキスもまだとか。
笑っちゃう?
……いや、黙んな。
なにか言え。
「っていうか。なんで教室から飛び出してったの?」
「日直だったこと忘れて。職員室行ってた」
「……え」
チャイムが校舎に鳴り響く。
「そ、そうだったんだ」
みんなの話聞いて、怒ったとかじゃなかったんだ。
日誌取りに行ってたんだ。
…………で。
はやく教室、戻らなきゃいけないのに。
なんで歩き始めないの?
アイツに合わせて立ち止まってる、わたしもわたしだけど。
「ほんとに?」
どういう"すき"?
「お前。嫌いなやつとキスできんの?」
「……っ、そんなわけないでしょ! あんたとが初めてなの……に」
――――!!
「あ……いや」
経験が乏しいこと、自白してしまった。
もうやだ。
「い、急がなきゃ遅刻つけられるかも」
鞄置いてきたからセーフだと思うけど。
「俺が初めて?」
当麻氷河が、足を止める。
「悪い?」
井上をからかってたのに、実はファーストキスもまだとか。
笑っちゃう?
……いや、黙んな。
なにか言え。
「っていうか。なんで教室から飛び出してったの?」
「日直だったこと忘れて。職員室行ってた」
「……え」
チャイムが校舎に鳴り響く。
「そ、そうだったんだ」
みんなの話聞いて、怒ったとかじゃなかったんだ。
日誌取りに行ってたんだ。
…………で。
はやく教室、戻らなきゃいけないのに。
なんで歩き始めないの?
アイツに合わせて立ち止まってる、わたしもわたしだけど。