氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
 当麻氷河を視界に捉えた瞬間のショットのことだ。

「無理にとは言わないけど。僕の手元に置いておくのは勿体ない気がしてね」

 ここで引くんですね。

「……顔が正面じゃないやつでお願いします」
「いいの?」
「一枚だけですよ」
「了解」

 白鳥さんには、負けた。

「……また、遊びに来ていいですか」

 ここは、特等席だ。

「いつでもおいで。僕がいる日なら好きなだけ注文するといい」
「破産しますよ」
「そんなに食べる子だったの?」
「……いえ」

 働くアイツを見ていられる。
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