氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
特技なんてない。
会話だってうまくない。
そんな風に卑屈になっていたわたしが、
『その髪型かわいーね』
身なりを気にするようになった。
寝癖も校則通りの制服もNG。
周りの誰よりもはやくピアスをあけた。
すると、みんながわたしに注目するようになった。
『纐纈さん、俺がゴミ持ってくよ』
『お前ずりぃんだよ』
『抜け駆け禁止』
『そ、そんなんじゃ……』
信じられないくらいチヤホヤされた。
『××くんが、依里奈のこと好きだってー!』
痩せてお洒落したわたしを笑う人、誰もいなくて。
人に好かれるのってこんなに簡単なことなのか、と驚いた。
でも――
『ねえ。エリナうざくない?』
そんな生活も長くは続かなかった。
会話だってうまくない。
そんな風に卑屈になっていたわたしが、
『その髪型かわいーね』
身なりを気にするようになった。
寝癖も校則通りの制服もNG。
周りの誰よりもはやくピアスをあけた。
すると、みんながわたしに注目するようになった。
『纐纈さん、俺がゴミ持ってくよ』
『お前ずりぃんだよ』
『抜け駆け禁止』
『そ、そんなんじゃ……』
信じられないくらいチヤホヤされた。
『××くんが、依里奈のこと好きだってー!』
痩せてお洒落したわたしを笑う人、誰もいなくて。
人に好かれるのってこんなに簡単なことなのか、と驚いた。
でも――
『ねえ。エリナうざくない?』
そんな生活も長くは続かなかった。