氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
「この頃は、テレビで流れてるアイスホッケーの試合、ごく自然に観てた」

 日本の家庭でプロ野球が流れてるみたいなものだな、と思った。

「地元にNHLのチームもあって。今日の試合、勝つかなって考えるだけで――わくわくしてた」

 当麻氷河はアイスホッケーのことになると、本当に、よく話す。

 自分のことを話してくれる。

 そんな姿が好きだなって思うし、嬉しい。

「若い」

 こっちの写真、小学生くらいだな?

「そりゃあ」
「……かわいすぎ」

 めっちゃ美少年。

 一枚もらって生徒手帳に忍ばせたいレベル。

 しかし、すごくいい顔してるな。

 ほんと心から楽しそうに笑ってる。

「日本のアイスホッケーも。あんな風に盛り上がればいいのにって思う」

 わたしも、そう思う。

 全国にプロチームがあればいいのになあ。
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