氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
「氷河の恋人ってくらいだから、アイスホッケーに興味あるんですか」
「あ、うん。にわかだけど。勉強中」
「マジで!! 俺が教えてやるよ」

 目を輝かせる雪斗くんに、

「食いながら喋るな」と氷河くん。

 お兄ちゃんしてるなあ。

「ほんと? 教えてくれるの?」
「そいつに付き合ってたらカラダいくつあっても足りませんよ、エリナさん」

 肩をすくめる時雨くん。

 なるほど。

 雪斗くんは氷河くんより更に体力あるとみた。

「はー、食った。エリナちゃんまだいる?」

 帰れと言われても、今から準備して家を出たところで終電には間に合わない頃だ。

「うん」
「泊まるの!?」
「見りゃわかるだろ。エリナさん制服着てないし」
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