氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
 うーわ。

 すごくどうでもよさそう。

「氷河くん……の……」

 アカウント、教えろ。

「なに」
「なんでもない」

 どうして素直に聞けないかな。

 成澤がフォロワーしてるはずだから探そうと思ったけど、わかんなかった。

「本名でやってる」
「うそ!? 当麻氷河って入れたのに出てこなかっ……た……」
「子音」
「シイン?」
「TMHG」
「ティー、エム、エイチ、ジー……あ」

 当 麻 氷 河(TMHG)

「フォローしていい?」
「ご自由に」

 やった。

 やっと知れた。

「たいして俺自身は更新してないけどな」

 そうだよね。

 そんなに普段から携帯見てるイメージない。

 でも、いいの。

 昔載せた写真とか見たいし、ストーリーあがってきたらやっぱり飛んで見に行きたいし。

「わたしも充実させよ」
「充実?」
「アイスホッケー部のマネとして」
「へえ」
「まずは初心者が興味持ってくれそうな、カッコいい動画でドーンと紹介してもいいし。真柴くんに協力してもらって高校から始めるアイスホッケー的なものでも……」
「面白いかもな。それ」 
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