氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
「品行方正で。気取ってなくて」
「兄弟って、あんまり似ないものなんですかね」
当麻兄弟も顔こそ似ているが性格はバラバラだった。
「出逢ったばかりの頃――あ、ナリの家とは小さい頃からの付き合いがあるんだけどさ」
ん?
「あたし絶対に昴さんと結婚するーって思ってたのに」
「できないんですか」
真顔で質問する天津さん。
「知らないオンナとしちゃったの、婚約……!」
悔しそうに唇を噛み締める藍さん。
すごく好きだったんだなあ。
初恋……とか?
「諦められそうです?」
天津さんがお玉で鍋をかき混ぜながら問いかける。
「そんな簡単に気持ちの整理ができたらどれだけいいか」
スバルさんっていうのか。
そういや成澤って誰からも下の名前で呼ばれてないな。
名簿には載ってたから知ってる。
あの男の名は――
「中学にあがった頃。ナリと初めて顔を合わせたとき」
…………?
「小さい頃からの付き合いでは?」
「それがさ、天ちゃん。ナリは子供時代を北海道で過ごしたんだよね」
「兄弟って、あんまり似ないものなんですかね」
当麻兄弟も顔こそ似ているが性格はバラバラだった。
「出逢ったばかりの頃――あ、ナリの家とは小さい頃からの付き合いがあるんだけどさ」
ん?
「あたし絶対に昴さんと結婚するーって思ってたのに」
「できないんですか」
真顔で質問する天津さん。
「知らないオンナとしちゃったの、婚約……!」
悔しそうに唇を噛み締める藍さん。
すごく好きだったんだなあ。
初恋……とか?
「諦められそうです?」
天津さんがお玉で鍋をかき混ぜながら問いかける。
「そんな簡単に気持ちの整理ができたらどれだけいいか」
スバルさんっていうのか。
そういや成澤って誰からも下の名前で呼ばれてないな。
名簿には載ってたから知ってる。
あの男の名は――
「中学にあがった頃。ナリと初めて顔を合わせたとき」
…………?
「小さい頃からの付き合いでは?」
「それがさ、天ちゃん。ナリは子供時代を北海道で過ごしたんだよね」