氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
「……行ってやろうじゃない」

 売り言葉に買い言葉。

 ーーミッション、合コンを盛り上げよ。


「へえ。一年生か」
「ちっちゃいね」
「かわい」

 なぜか女の子は二人だけで。

 わたしが来たところで男の比率が大きくて。

 自己紹介的なものがなくて、誰が誰だかわからない状況。

 なにこれ。

 これが……合コン?

「俺、飲み物取ってくる」
「あ。それならわたしが」

 率先して引き受けたのは、はやくも逃げ出したくなったから。

「やさしー、エリナちゃん。気が利く」

 ニヤッと成澤が笑う。

 心を見透かされていそうで腹が立つが。

 それより今は、この状況をどうきりぬけるかでに目を向けようじゃないか。

 思ってたのと全然ちがうんですけど……!!
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