氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
「待って氷河くん!!」

 ――叫ぶと同時に、現実に呼び戻される。

 すると

 アイツはベッドの傍にある椅子にかけていた。

 お弁当を食べている。

 あと、それとは別に山盛りのキャベツも。

「あ……夢」
「俺に殺される夢でも見た?」

 ある意味殺されかけました。

「なんでここに。あんたがいるの」
「こっちの台詞」
「……っ、誤解だよ。たらしこんでない!!」
「は?」

 しまった。

 怒っていたのは夢の中のアイツだ。

「五十嵐さんから聞いた。倒れたんだってな」
「……うん」
「それで。目覚めはどうだ」
「スッキリしてる。けっこう」

 あんな夢をみたせいでドキドキもしている。

 やっぱり寝不足が原因だったんだな。

「練習。顔だすのやめろ」
「え? 大丈夫だよ、もう――」
「邪魔だ」
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