氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。

　選手たちがスティックをベンチに持っていく。

　製氷車で整備されたばかりのリンクは光沢があり、オウトツもなくつるつるとしていて、とても滑りやすくなっている。

　OBの先輩はともかく、イガラシさんがうちのユニフォームを着てるいのは新鮮だ。

　今日限りのこのチームで強敵相手にどこまで戦えるのだろう。

　両チームの選手が氷上でシュート練習を始めた。

　コートは真ん中で区切り、各チームが半分ずつ使う。

　ゴール前の左右に列を作り、選手は順番にパックを放っていく。

　ゴールには、もちろんゴールテンダーの姿が。

　観客席に沙里とチサトの姿を見つけた。

　白鳥さんは2人から少し離れた場所に座っている。

　そこが写真を撮影しやすい位置だと判断したためだろう。