氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
 と、試合が中断された。

 相手の1人の選手がリンク外の狭いスペース――ペナルティボックスに入れられたのを見て、状況を把握する。

「これは……ペナルティですね」

 四方を壁で覆われた空間は、まるで牢獄のよう。

「はやいところ点を入れようとして焦ったように見えました」

 ペナルティ――つまり反則をした選手は一定時間試合から抜けなければならない。

 そこで入ることになるのがペナルティボックスになるわけだが、なにもできずにただ試合を傍観することしかできないのは、精神的に辛いだろうと思う。
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