氷河くんのポーカーフェイスを崩したい。
 これが……アイスホッケー。

「氷河のことは知ってる?」
「同じクラスです。でも、アイスホッケーしてることは……今日まで知らなくて」
「そっか。氷河ね、歩けるようになる前からスティック握ってたらしいよ。パックも持ってたって」
「そんな頃から……!?」
「スティックは、今使ってる大きさのじゃなくて。オモチャみたいなのがあるの。試合見に行くとお土産で売ってるようなミニサイズのが。それね」

 日本の子供が小さなサイズの柔らかいサッカーボールで遊ぶような感覚?

 アイスホッケーがメジャーな国では、身近な場所であらゆる関連商品が入手できたりするのかも知れない。

「小さな子供も興味持つんですね」

 わたしが歩けるようになる前に使ってたオモチャって、なんだろう。

 少なくともスティックとパックで遊んではなかろう。
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