あなたの隣にいてもいいですか
大雅君が車で来てるので、松嶋くんと駅まで乗せてってもらうことにする。松嶋君が一番近いらしく、バスでも帰れる場所らしいので駅まで行かずに、先に降ろすことになった。

後部座席に乗っていた私にむかって松嶋君が、茉実ちゃん、助手席に移って。と声をかけてきたので一旦車から降りると

「茉実ちゃん、今日はチケットありがとね。久しぶりにサッカー観戦できて、嬉しかったよ。明日土曜日だし、大雅に家まで送ってもらったら?」

「大丈夫。電車乗っちゃえばそっちのほうが早いし。りえちゃんもそろそろ仕事終わるころだと思うから合流したいんじゃないかな」

「うん、まあ、それもそうか。じゃあ、またね。大雅もサンキューな」

車の中の声かけて、松嶋君が歩き出すのを見届けてから私は助手席に乗り込んだ。

「茉実ちゃん、家まで送るよ」

「いい。電車のほうが早いと思うし。りえちゃん連絡待ってるんじゃない?」

「りえは、最近徹夜に近いくらい激務だったら、さすがに今日は帰ると思う」

「徹夜?大変だね・・・」

「りえ、経理だからさ。トラブルがあると、解決するまで大変なんだよね。体調悪くても仕事しなきゃだからさ」

「そっか。じゃあ、明日の日曜日くらいお休みできればいいね」

「だから、家まで送るよ」

「本当にいいの。大丈夫だから、駅まで行って」

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