あなたの隣にいてもいいですか
週の半ば、りえちゃんの仕事が落ち着いたので、りえちゃんと一緒に食事をすることになった。今度は大雅君が大型施設の設計に携わることになって、しばらく多忙になるらしい。

「この前、サッカー残念だったな。大雅も、松嶋も、すごい楽しかったみたいで超興奮してたよ。」

「興奮してた? 試合中は大人しく見てたけど・・・」

「大雅は茉実ちゃんも知ってのとおりサッカー大好きだけど松嶋も相当好きみたいだから、喜んでたよ」

「そう言ってもらえると、誘った甲斐があるよ。今まで、松嶋君ともほとんどしゃべったことがなかったけどこの前の試合の時、少し話できたんだ。よろしく言っておいてね」

久しぶりにりえちゃんとの二人の食事に話題は尽きず、そろそろ帰ろうか、と話しているところに、大雅君からりえちゃんに連絡があり、ちょうど仕事が終わったから合流することになった。

連絡があってから5分とたたず、大雅君が合流しりえちゃんの隣の席につくと

「茉実ちゃん、この前サッカーありがとう。ほんと、楽しかった。松嶋もよろしく言ってたよ。」

「うん。次はりえちゃんも一緒に行きたいね」

大雅君はかなり疲れているらしく、りえちゃんに甘えるように寄りかかっている。りえちゃんも優しいしぐさで大雅君に触れていて二人の交際は順調なんだと改めて感じた。

だいぶ遅くなったので、早々にお店を出て、じゃあ、またね、と二人と別れる。大雅君はりえちゃんと一緒だから、前みたいに着いたら連絡しろ、とは言わなかったけど、何度もしつこく、気を付けて、と言ってくれた。

< 122 / 175 >

この作品をシェア

pagetop