あなたの隣にいてもいいですか
ふぅー、何だか疲れたな。
急がないと終電ギリギリかな、と思いながら信号を待っていると、同じく隣で信号待ちしている男性と目があった。私より少し年上くらいだろうか、私の顔を見て、ふわっと微笑むと
「お茶、しません?・・・お酒でもいいけど・・・」
だいぶお酒を飲んでいるらしい気だるさがあるものの、酔っぱらっているようには見えなかった。背は高くないが、精悍な顔つきながら柔和な笑顔を浮かべているのに少し好感が持てる。
しかし私は、首を横に振り
「もう終電だから」と断ると
「終電で・・・帰ります?」
「・・・・・明日、仕事だし、帰ります。」
「・・・だよね・・・。終電なくなっても、タクシーで、送りますよ?」
「・・・」
首を横に振り、軽く会釈して私は歩き出すと
「気を付けてね」と声をかけられたので少し振り向き、また歩きながら会釈した。
こんな時間に、しかも平日に声をかけてくるなんて恐らく彼はワンナイトの相手を探していたのだろう。
見た目がタイプだったのもあり、お茶くらいいいかな、と一瞬だけど考えてしまった。一晩くらい、羽目を外したって罰はあたらない、とか誰にも言わなければ一度くらいこんなことがあったっていいんじゃないか、とか、一瞬のうちに色々考えてしまった。
しかし、明日仕事であること、実家の住まいのため、急な外泊が両親への言い訳など、面倒なことを考え、真面目に帰宅することを選んだ。
りえちゃんと大雅君を見て、少し、寂しくなってしまったこと、最近、牧田さんと再会して新入社員の時に封じ込んだ牧田さんへの淡い気持ちを思い出してしまっていたことが、不埒な考えを起こしてしまったんだろうか。
急がないと終電ギリギリかな、と思いながら信号を待っていると、同じく隣で信号待ちしている男性と目があった。私より少し年上くらいだろうか、私の顔を見て、ふわっと微笑むと
「お茶、しません?・・・お酒でもいいけど・・・」
だいぶお酒を飲んでいるらしい気だるさがあるものの、酔っぱらっているようには見えなかった。背は高くないが、精悍な顔つきながら柔和な笑顔を浮かべているのに少し好感が持てる。
しかし私は、首を横に振り
「もう終電だから」と断ると
「終電で・・・帰ります?」
「・・・・・明日、仕事だし、帰ります。」
「・・・だよね・・・。終電なくなっても、タクシーで、送りますよ?」
「・・・」
首を横に振り、軽く会釈して私は歩き出すと
「気を付けてね」と声をかけられたので少し振り向き、また歩きながら会釈した。
こんな時間に、しかも平日に声をかけてくるなんて恐らく彼はワンナイトの相手を探していたのだろう。
見た目がタイプだったのもあり、お茶くらいいいかな、と一瞬だけど考えてしまった。一晩くらい、羽目を外したって罰はあたらない、とか誰にも言わなければ一度くらいこんなことがあったっていいんじゃないか、とか、一瞬のうちに色々考えてしまった。
しかし、明日仕事であること、実家の住まいのため、急な外泊が両親への言い訳など、面倒なことを考え、真面目に帰宅することを選んだ。
りえちゃんと大雅君を見て、少し、寂しくなってしまったこと、最近、牧田さんと再会して新入社員の時に封じ込んだ牧田さんへの淡い気持ちを思い出してしまっていたことが、不埒な考えを起こしてしまったんだろうか。