あなたの隣にいてもいいですか
正美の家に着くと、お酒の強い正美は早速一人で飲みだして、最近の仕事の話や仲良くしている男性の話など、近況を話した後

「で?茉実は何か元気ないけど?」

「まあ、別に何もないんだけど、、」

何もないことを話しながら、最近の感情について聞いてもらった。

「牧田さんのこと、今も好きなの?」

「尊敬してるし、会いたいなとも思う。会えば嬉しいし会った後はしばらく牧田さんのこと考えてる。だけど・・恋人になりたい、とか、好きになってほしい、とかは絶対にない。うまく言えないけど、別世界の人なんだと思う」

「う~ん。その辺の案配がよくわからないけど茉実がそう言うなら、そうなんだろうね。で、りえちゃんと大雅君は、二人は上手くいってるんでしょ?」

「うん。とても。」

「やきもちだ」

「やきもちっていうか、羨ましい。会うときは3人で会うことが多いからさ。りえちゃんと久しぶりの二人のご飯でも、結局大雅君があとから合流するから、逆に私がお邪魔虫みたいな気になっちゃって。大雅君も、私に会いたがってくれてるし、夜遅いと心配してくれるし純粋に友達感覚だと思うんだけどね」

「なるほどね。茉実の感覚は、普通だと思うよ。寂しくなったら、今度から私を呼んで。見ず知らずの人についてっちゃダメよ~」

「そんなこと言ってさ、正美はついてったりしてない?」

「私はいいの~」

はぐらかされてしまったけど、正美こそ、謎だらけだ。バツイチなのは色々あったから仕方がないが、さっぱりした性格が男性受けするのか、正美は大人な男性にかなりモテる。それなのに、最近まで付き合っていた人は4歳ほど年下だった。今は特定の人はいない、と言っていたけど、謎が多い。

< 127 / 175 >

この作品をシェア

pagetop