あなたの隣にいてもいいですか
今日のランチは
広報の小塚先輩と約束をしている。
小塚さんは、私の前任だ。
いまだにわからないことがあると、ちょくちょく相談にのってもらっている。
既婚者で、旦那様は外資系メーカにお勤めの素敵な方。
小塚さんをお迎えに来た時に
ご挨拶させていただいたことがある。
あんな旦那さんがいたら、幸せだろうな~、と憧れてしまう。

何でも相談にのってくれる小塚さんとは
お昼も一緒に取ることが多い。
私の過去のバカな恋愛の話も、かなり聞いてもらった。

「茉実ちゃん、お昼行ける?」

小塚先輩が席まで迎えに来てくれた。

「今日はどっち行く~?」

とエレベータに乗りながら小塚さんと話す。

ウチのビルは親会社の組織も入っているので大所帯だ。
社食は23Fのフロア全体にあって、EAST、WEATスペースで別の業者が入っている。
北側にはカフェをあって、軽食を提供してくれている。

結局カフェに席をとり、小塚さんと食べ始めると

「午前中、コンサル会社の岸本くん、行ったでしょ?」

「はい、いらっしゃいましたよ。
 これから打合せ、増えるみたいですね」

「そうみたいだね。彼、どう?」

「どうって?
 爽やかで、エリート!って感じでしたけど。」

「彼、良いと思うけど。おすすめだよ。」

「小塚さん、岸本さんのことご存じなんですか?」

「社内誌の打合せで何度も一緒になってるの。
 
 茉実ちゃんがいつも言ってる誠実で、嘘つかなくて、浮気しない人。。
 彼は大丈夫だと思うよ。

 それに、かなりエリートだし。
 彼から、誰か良い人いませんか?って前に言われてたから、
 今日来た時、茉実ちゃんに会いにいってごらんって私が言ったんだ。」
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