あなたの隣にいてもいいですか
翌日の日曜日の夜りえちゃんから電話があった。大雅君に別れを告げられた、と言っていた。しかし、りえちゃんは別れを納得したわけではなかった。昨日、大雅君と会った際は、大雅君は別れはお互い納得していたと思っていたようだが、りえちゃんは到底納得しないだろう。

今日、大雅君の家の側まで行き、電話で呼び出し話し合いをしたらしい。大雅君はきっぱり別れを告げているようだが、りえちゃんは絶対に別れない、と宣言したと言っていた。

私は何と言っていいのかわからず、ほとんど何も言ってあげられないまま電話を切った。

しばらくして、大雅君に電話をしてみる。憔悴した様子の大雅君から今日一日の出来事を教えてくれた。

りえちゃんは激しく取り乱していたらしい。結婚なんかしなくてもいいから、大雅君とは絶対に別れない、と言ったらしい。しかし、大雅君は、今回の結婚の件はきっかけにはなったけどもうりえちゃんと付き合いを続けていくことはできない、とはっきり告げているが、やはり納得しないらしい。

「今日の話を一旦終わらせるのは、どうやったの?」

「保留にして帰ってもらった。だから、別れることにはなってない」

「・・・・・別れないの?・・・」

「別れるよ。だけど、明日のランチの約束はさせられた。」

・・・・・
りえちゃんは、大雅君のことが本当に大好きだ。そう簡単に離れないだろう。

「茉実ちゃん、明日の夜空いてる?」

「仕事次第かな・・・」

「待ってるから、食事しようよ」

「うん・・分かったよ。じゃあ、夕方一回メールするね」
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