あなたの隣にいてもいいですか
「茉実ちゃん、もう眠い?少しお話しない?」

「お話?」

「うん。お話」

「茉実ちゃんは航生さんと別れてから、誰とも付き合ってないの?」

「うん。付き合ってないよ。大雅君、わかってると思ってたけど?」

「彼氏できた、とは聞いてなかったけどさ。航生さんと別れてからすぐ、茉実ちゃん超忙しそうだったじゃん。誘ってもいつも用事があって、全然会えなかった。何して遊んでたの?」

遊んでたって言うと聞こえが悪いけど、1人でいるのが寂しくて進んで予定を入れていたのは確かだ。遊んでいたといえばそうなのかもしれないが。

それにしてもお話って・・・私は責められてる?大雅君だって、りえちゃんや彼女と仲良くやっていたじゃないか、と言ってやりたい。

「色々だよ。職場の人たちとテニス行ったりもしたし、先輩のご自宅に遊びに行ったとか・・・ハワイも行ったしね」

「そうそう。ハワイといえばTシャツのこと、この前も聞きそびれたけど何枚もTシャツ買ってたけど、俺以外に誰にあげたんだよ」

「・・・・・」

またその話か・・・石田さんと牧田さんだけど、それを言ってもきっと不愉快なんだよね・・と思うと答えられなかった。

「牧田とは本当は付き合ってたんでしょ?サッカーでヒロキに会ったとき、ヒロキの口ぶりは完璧に牧田の彼女扱いだったじゃん。」

「付き合ってないよ。」

「付き合ってないけど、好きなの?」

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