あなたの隣にいてもいいですか
4.初デート
週が変わって金曜日。
今日は小塚さん同席のもと、岸本さんと食事に行く日だ。
岸本さんがお店を予約してくれているとのこと。

定時過ぎ、待合せの時間までまだ少しあるため小塚さんとカフェでお茶をすることにした。

「緊張するなー、
 小塚さんは全然気兼ねなく岸本さんとお話しできるんですよね?」

「まあ、、ね。
 もう半年以上一緒に仕事してるし、、
 大分馴染んでるかな。

 いい人だと思うよ。
 頭の回転も速いし、話題に困ることなんかないと思うから、絶対大丈夫だよ。」

30分後、岸本さんが予約していたお店につくとちょうど入り口で岸本さんと一緒になった。

この前、会社でお話しした時と同じ雰囲気を纏った岸本さんが、ニコっと笑って
小塚さんと私に声をかけてくれた。

 「今日はご一緒していただいてありがとうございます」

挨拶の仕方も、とてもスマートだ。
場慣れしているというか・・さすがだ。

テーブルについてからも
常に岸本さんがリードしてくれて
何も困ることなく、食事をすることができた。小塚さんも、日頃の私のことを岸本さんに聞かせていたり・・・
やっぱり何だかお見合いみたいで気恥ずかしいけど嫌な感じは全然なかった。

2時間弱でお開きになり、
小塚さんのご主人がお店の前までお迎えに来ているとのことで
岸本さんが駅まで送ってくれた。

岸本さんもお酒があまり強くないらしく
飲み会以外はほとんど飲まないらしい。
今日も小塚さんがワインを1杯飲んだだけで
私も、岸本さんも素面だ。
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