あなたの隣にいてもいいですか
今日のクッキングするメニューは、シュウマイと肉みそソーメンに切り干し大根の煮物だ。先生が決めたメニューだけど航生さんが好きだといいな、と思いながら作る。

頭痛がすると言っていた航生さんも、後からきた大雅くんと少し話ている様子。りえちゃんの彼氏が来る、とは伝えていたけど、ちゃんと紹介はできていない。お互い自己紹介はしたかな。

航生さんは試食するとき、りえちゃんと大雅君とは離れて、私と二人で座った。

「体調どう?」

「大分、良くなったよ。肉みそソーメン、初めて食べた。おいしいね。今度また作って」

航生さんが笑顔で言っている。体調、良くなったみたいでホッとする。

後片付けを終えると航生さんが

「よし。じゃあ、映画でも見ようか」

そっか。この後はりえちゃんと大雅君と4人でお茶でもって思ってたけど、航生さんはそのつもりは全くないらしい。

「そうだね。ちょっとりえちゃんたちに挨拶してくるね」

そのあと、映画を見たら21時を過ぎてしまっていたので、明日、仕事だしね、とお互いに言ってそのまま航生さんと別れた。

家につき、お風呂も済ませて寝る支度をしていると、航生さんから電話がかかってきた。

「今日、ごめんね。」

頭痛がする、といって、感じ悪態度をとったことを言っているのだとすぐに分かった。

「・・・大丈夫。 頭痛ひどかったのに、来てくれてありがとね」

「頭痛薬飲んだらすぐに治ったから。今日の料理もおいしかったよ。また今日みたいな企画があったら誘って」
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