あなたの隣にいてもいいですか
昼休みも終わりそうだったので、サッカー雑誌のお礼に、小塚さんと石田さんのところに向かう。

「あ、いた。石田君」
とデスクに座っていた石田さんを小塚さんが呼んでくれる。

「人事部の山崎茉実さん。この前サッカー雑誌欲しがってる子がいるって話したでしょ?この子にあげたの」

「山崎です。雑誌、2冊いただきました。ありがとうございました」

「石田です。サッカー好きなの?」

「はい。好きです。でも、この雑誌はもっとサッカー大好きな友達に頼まれて探してたんです。小塚さんが頼んでくれるというので、お言葉にあまえちゃいました。これ、その友達にあげてもいいえすか?」

「もちろん、どうぞ。
それはそうと、山崎さんの同期の牧田、覚えてる?」

「牧田さん!もちろん覚えてます。研修以来会ってないです。石田さんご存じなんですか?」

「うん。あいつ、大学の後輩なんだ。この前会って、俺がこの会社に行くって話したら山崎って子がいるかもって。よろしく言ってたよ。」

「はい!ありがとうございます。いつか、同期会とかで会いたいです。がんばって、って伝えてください」
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