あなたの隣にいてもいいですか
飲み会にはスノボ以来、久しぶりのメンバだった。松嶋君と中森君もいる。りえちゃんや大雅君が気を遣ってくれているので皆と和気あいあいと話す。個別に話している人たちがいないので私も飲み会の間はりえちゃんと話すことができなかたった。

飲み会の後、お茶できるかな、と思っていたのだけど二次会に行くらしい。私は終電を逃すといけないので帰ることにした。駅まで大雅君が送ってくれる。

「茉実ちゃん、疲れた?」

「ううん。・・・松嶋君と中森くん、って気さくなんだけどあまりしゃべらないっていうか・・仲良くなってる気がしない」

飲み会の間も気を遣ってくれるし立ち振る舞いも上品だ。話題も豊富で飽きることがないが
決してうるさくもない。だけど、私に個別に話しかけてくることも、まずない。スノボの時は初対面だからかな、と思っていたけど何となく、空気のような存在の近いのかな、って気がしてきた。

すると、大雅君がクスっと笑い、

「あの二人はね、俺に気を遣ってるんだよ。
雑誌、ありがとね。あんなレアな雑誌、茉実ちゃんが俺にくれるの見てて、びっくりしてたし。茉実ちゃんと俺の間に何かあると思ったんじゃない?」

ククッと笑いながら楽しそうに言った後りえと付き合ってること知らないからね~と、ボソっと呟くと

「ところで、茉実ちゃん、その後どう?全然話してないしさ、今日もゆっくり話せなかったし」

「うん。今度ゆっくり話すよ。色々あってさ・・・」

「・・・そっか。またお茶しようよ。電話もするし」

「うん、ありがとう。大雅君、二次会合流するんだよね。もう、ここでいいよ。りえちゃんによろしく。あと、松嶋君と中森君と絢ちゃんにも。」

「うん、じゃあ、またね」
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