あなたの隣にいてもいいですか
夕方航生さんと合流し月島へはバスに乗っていくことにした。
ネットで調べたもんちゃやさんに行く途中、バスが住宅街の昔ながらの木造住宅や集合住宅がたくさんある道を通った。すると、航生さんが
「ここって家なの?人住んでるのかな?」
確かにとても古そうな家もあるが下町ならではの造りなのだろう。
「洗濯物干してあるし、住んでると思うよ」
「え、すげーな。こんな家初めて見た」
「そう?このまえ、会った由香いるでしょ?彼女、ここよりもっと東のほうだけど下町出身で、ご実家、こんな感じなんだよね。商店街に囲まれてる感じですごいいいところだよ」
「えー!由香さんってそうなの?結構派手なタイプなのに、見た目じゃわかんないね。」
下町だからって何なんだろう?と、私も不信げな顔をしていると
「やっぱさ、育った環境って大事だよね。俺、こういうところには絶対に住めないな。遊びに行くのも無理」
「あ、ごめん。由香さんのことどうこう言ってるわけじゃないからね。」
私が無言でいると、慌てた口調で航生さんが言ってきた。
「・・・うん・・・」
辛うじて返事すると
「もんじゃ、楽しみだね」
と話を変えてきた。
育った環境・・・きっとご両親に私のことを反対され続けていることが航生さんのこの発言につながったのだろう。
それにしても、由香のことまで引き合いに出すなんて・・・もう、無理なのかな、とこの時初めて思った。
ネットで調べたもんちゃやさんに行く途中、バスが住宅街の昔ながらの木造住宅や集合住宅がたくさんある道を通った。すると、航生さんが
「ここって家なの?人住んでるのかな?」
確かにとても古そうな家もあるが下町ならではの造りなのだろう。
「洗濯物干してあるし、住んでると思うよ」
「え、すげーな。こんな家初めて見た」
「そう?このまえ、会った由香いるでしょ?彼女、ここよりもっと東のほうだけど下町出身で、ご実家、こんな感じなんだよね。商店街に囲まれてる感じですごいいいところだよ」
「えー!由香さんってそうなの?結構派手なタイプなのに、見た目じゃわかんないね。」
下町だからって何なんだろう?と、私も不信げな顔をしていると
「やっぱさ、育った環境って大事だよね。俺、こういうところには絶対に住めないな。遊びに行くのも無理」
「あ、ごめん。由香さんのことどうこう言ってるわけじゃないからね。」
私が無言でいると、慌てた口調で航生さんが言ってきた。
「・・・うん・・・」
辛うじて返事すると
「もんじゃ、楽しみだね」
と話を変えてきた。
育った環境・・・きっとご両親に私のことを反対され続けていることが航生さんのこの発言につながったのだろう。
それにしても、由香のことまで引き合いに出すなんて・・・もう、無理なのかな、とこの時初めて思った。