あなたの隣にいてもいいですか
夜、りえちゃんに電話すると、翌日の日曜日りえちゃんと大雅くんの三人で会うことになった。
明日、話を聞いてもらおう。

「今日はごめんね、急に誘って。二人のデート、邪魔しちゃったよね」

「ふふ、全然いいよ。大雅が茉実ちゃん不足で・・ずーっと、会いたい会いたいって言ってたのにこの前の飲み会でもほんのちょっとしか話せなかったから益々茉実ちゃん不足になっちゃって。」

「ほんとだよ。茉実ちゃん、全然話してくれないし。なんだかんだで元気ないしさ。大丈夫なの?」

笑いながら、でも心配そうに二人とも、聞いてくれる。

「うん・・・もう、無理かなって思ってる。」

二人が真顔になり、無言になってしまったので

「あのね、すぐにどうこうするわけじゃないんだけど覚悟しとかないとな、って思ってるだ最近」

「航生さんと別れるってこと?」

「うーん・・どうかな、って思ってさ。ご両親と話すって言ってくれてるけどあれから結構時間たつし。航生さんもそこまでして私と結婚したいって思ってるかどうかも疑問なんだよね。」

「航生さんは、、っていうか、茉実ちゃんはどうなのよ。茉実ちゃんの方こそ疲れちゃったんじゃない?」

りえちゃんに言われ、まあ、ね。と返事をする。実際、疲れたのかもしれない。航生さんが私のことをご両親に話してから、私は航生さんと会うたびに何を言われるのかビクビクしながら会っていた。

それに・・・ご両親を説得して認められてから結婚したいという姿勢は正しいとは思う。だけど、小塚さん、りえちゃんや、前の飲み会で絢ちゃんに言われたように、私にだってプライドがある。何の反対もなく、私のことを歓迎してくれるご両親のもとに嫁ぎたい。自分の両親の学歴にまで口出され、それが本当に航生さんのマイナスになるのか、疑問もある。
< 74 / 175 >

この作品をシェア

pagetop