Snow drop
「レイジ!!!!!!!!!!」

ビリビリと部屋全体が揺れる程の声量で彼の名前が呼ばれた。
私は思わず耳を塞いだ。
あんまり大きな声出さないでよね。慣れてないんだから。

「ちょっとアツミ。そんなに大声出さなくても聞こえてるよ(怒)」

レイジはそう言うと私に向かって大丈夫かと聞いてきた。

「大丈夫じゃない。耳ぼわんぼわんする。」

私はそう言いながら元凶である男を睨んだ。
すると男の後ろから橙色の髪をした男がケラケラ笑いながら現れた。

「もう、アツミったら〜ちゃんと周りみてから行動しないとw」

バシバシとアツミの肩を叩きながら腹を抱える男。

「うわ……」

私はその男を見て思わず声を漏らしてしまった。
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