Snow drop
「相変わらず可愛い声♡
正直に言わないと今ここで君のことバラしちゃうよ?(ボソッ)」

彼は耳元でそう呟き耳朶に噛み付いた。

「っ!!わ、わかった!覚えてる、覚えてるから!!!」

私は漏れかけた声を隠すように大声を出した。
私の答えに満足したのか彼はにんまりと笑っている。

「久しぶり、ミツキ。」

私はそう言い自らの前髪を左右に分ける。
アツミやレイジ側からは死角になっている為見えないだろう。
私の顔が浮き彫りになる。

「やっぱ綺麗〜。」

ミツキはそう言い私を腕から解放した。

「あー痛かった。いくら逃げ出そうとしてたとしてもあんな力入れんでもいいじゃない。」

私は触られた所を手で払いながらブツブツ文句を言った。
そして分けた髪を元に戻しミツキへと向き直った。
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